俗にいうオタクはオタクっぽい人
英語の授業内発表で使ったスライドを流用します。
僕が常日頃から考えていることの一つに、「『オタク』はオタクみたいな人」があります。
このことについて以下で説明します。
§1一般的な認識
あなたが道を歩いていたとして、もしも向かいからオタクが歩いてきたら何をするでしょうか。
そう、きっとオタクのほうを指さして
「キモイ!!!」
と叫ぶことでしょう。
「オタクはキモイ」これは社会の共通認識であるようにも感じます。
ですがこの命題には少し問題があります。
§2一般的な認識の問題点
私の友達の一人に、いつも陽キャウェイパリピのような服装をしている人がいます。
しかし、彼の部屋にはかわいい女の子のイラストやアイドルのポスターなどが数多く張られています。そう、彼はオタクなのです。
それにも関わらず彼は周囲の人間にキモイと言われていません。
このことは「オタクはキモイ」の反例であり、この命題は偽であるといえます。
§3導入
彼はお笑い芸人アンガールズのメンバーである田中です。
彼はオタクではありません。
しかし彼の社会からの評価はこうです。
「キモイ」
これは「オタクでないならキモくない」の反例であり、
対偶命題「キモイ人はオタクである」も偽であることがわかります。
つまり、キモイこととオタクであることは互いに必要条件でも十分条件でもありません。
ある日、僕は友達とスターバックスに行き、抹茶ティーラテを飲んでいました。おいしいですよねあれ。
友達はブルージーンズに赤のチェックシャツというオタク顔負けの格好をしていました。彼はきもかったのですが、オタクではありませんでした。
にもかかわらず僕の隣に座っていたJKが彼を指さして「あのオタクさぁ...」とつぶやいたのです。
人々は田中に対してオタクとは言いません。
しかし僕の友人に対してはオタクといいます。
この違いはどこにあるのでしょうか。
それは彼がオタクっぽいというところにあります。
§4新説
以上をうまく説明する仮説を導入します。
世の中の人間にはキモイ、オタクっぽい、オタクの属性があり、それらは上記のように分布しています。田中と僕の友達は下記のように分布し、齟齬がありません。
そして人々は赤い集合、オタクっぽい人のみをオタクと認識しています。
そしてオタクっぽい人はキモイ人の部分集合であるため、「オタクはキモイ」といった誤解が生まれているのです。
上記の理論は他の人物にも応用でき、キモオタや、安田大サーカスのクロちゃんは下記の場所に分布します。
§5最後に
以上で示したように、私たちは「オタクっぽい人」を「オタク」として認識しています。そして多くのオタクはキモくありません。これが意外なのは、キモくないオタクはオタクとして認識されないからです。
「オタクはキモくない」と声高に言うオタクは、言うだけではなく、緑の集合から外れることを目指してみてはいかがでしょうか。